コラム

 公開日: 2016-06-17  最終更新日: 2016-06-21

ペットに遺産を残す方法は?負担付き遺贈とペット信託

急速に高齢化が進む日本において、パートナーに先立たれ、子供も独立し、寂しい独り身生活の「癒し」となっている犬や猫などのペット。ペットと生活を共にする方々にとって、ペットは大切な「家族」です。ですが、「人」ではない以上相続権もないペット、自分に万一のことがあったとき、ペットはどうなってしまうのか心配ではありませんか?そこで、今回はペットと相続についてお話ししたいと思います。

ペットに遺産を残せるか?

ペットに遺産を残せるかどうかですが、先に結論を言うと、残せません。法律上、犬や猫などの動物は「物」として扱われます。当然、「物」に相続権はありませんので、ペットに財産を譲ることはできないことになります。ですから、遺言書に「愛犬〇〇に××を相続させる」などと書き記しても無効になってしまいます。

負担付き遺贈

では、飼い主に万一のことがあったとき、相続人の善意に頼るしかないのでしょうか?相続人がいなければ保健所送りになってしまうのでしょうか?本人の意思をどうにかして伝える方法はないのでしょうか?ここで知っておいていただきたいのが、「負担付き遺贈」です。「負担付き遺贈」とは、何かお願い事を聞いてくれる代わりに財産を譲ることを遺言ですることを言います。例えば、「私の愛猫○○を引き取り、その生涯を面倒みてくれるのであれば、××を譲る。」といった感じです。ここで注意しなければいけないのは、たとえそのような遺言をしても、法的拘束力はないということです。財産をもらうだけもらって、ペットの面倒をみないような場合も考えられます。そうならないためのポイントとして、以下の点に注意して下さい。

 1.信頼できる人に依頼する
 2.遺言執行者を選任する
 3.遺留分に注意する

まずはしっかりとペットの面倒をみてくれる人を見つけ、事前に相談し、承諾を得ておく必要があります。ここは一番重要なところです。ペットの生活が守られるかどうかは、この人選にかかっているといっても過言ではないでしょう。十分に時間をかけて人選してください。また、ちゃんと面倒をみているか監督してもらう意味で、遺言執行者を選任してください。これで、よりペットの生活が守られることになります。あとは遺留分です。遺留分を侵害した遺言内容だと、トラブルの原因になりますので、注意して下さい。

ペット信託

「ペット信託」は、最近商標登録されたもので、ペットに間接的に財産を残すことができます。あらかじめペットにかかる費用を確保しておき、飼い主に何かあれば、事前に定めた契約に基づきペットの世話を引き継ぎ、その費用を受け取る仕組みです。ペット信託には強制力がありますので、負担付き遺贈のように履行されるかどうかといった心配はいりません。ただ、方法によっては割高な費用になるので、裕福な人向けと言えるかもしれません。


「負担付き遺贈」と「ペット信託」、いずれにしても大切な家族であるペットの生活を守るためには、何らかの対策をしておかなければなりません。正常な判断ができるうちに、早めの対策をおすすめいたします。

遺言書の作成において注意すべきポイント

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