コラム

 公開日: 2016-06-28 

侵害された遺留分を取り戻す遺留分減殺請求権

遺留分減殺請求権

前回のコラムでは「遺留分」についてお話ししました。

遺留分についての詳しい内容はこちら↓
トラブルのない遺言にするために知っておくべき遺留分

今回は、「遺留分減殺請求権」についてお話ししたいと思います。遺留分減殺請求権(いりゅうぶんげんさいせいきゅうけん)とは、相続人の遺留分が侵害された場合に、遺留分を保全することを限度として、生前に贈与を受けた者や遺贈を受けた者から、財産を取り戻すことができる権利です。つまり、相続人が最低限相続することが認められている財産を、取り戻すことができるわけです。ただし、遺留分以上の財産を取り戻すことはできません。また、遺留分減殺請求権には期限があり、相続が開始したことと、減殺すべき贈与または遺贈があったことを知ったときから1年以内に行使しなければ、その権利は失ってしまいます。相続の開始から10年が経過した場合も同様です。

遺留分減殺請求をする順番

遺留分の減殺請求には順番があります。遺贈と贈与がある場合、まずは遺贈に対して減殺請求を行います。それでも足りない場合は、贈与のうち新しいものから減殺請求をすることになります。また、複数の遺贈がある場合は、遺贈額の割合に応じた減殺請求をするようになります。例えば、Aさんに1,000万円、Bさんに2,000万円の遺贈があった場合に、遺留分300万円のCさんが減殺請求をするには、Aさんに100万円、Bさんには200万円となります。

遺留分減殺請求権の行使方法

遺留分減殺請求権は意思表示よってすることができます。意思表示でいいので、相手に直接口頭で「遺留分が侵害されているので、返してください。」と言えばよいことになります。しかし、万一裁判になった場合、口頭の意思表示だと証拠が残らないため、言った言わないの争いになってしまいます。そのようなことを未然に防ぐために、遺留分減殺請求は配達証明付きの内容証明郵便で通知しましょう。そうすれば、配達したことと文書の存在を証明してくれるので、安心です。

遺留分減殺請求を受けたら

遺留分を侵害された相続人から減殺請求を受けると、遺贈されたものや贈与されたものを返還しなければなりません。株式などの分割可能なものは、遺留分を侵害している分だけ返還できますが、土地などは分割できないため、遺留分の割合の持ち分で共有することになります。もう一つの方法として、「価額弁償」というものがあります。これは、現物の返還をする代わりに、お金を支払うことです。よって、現物を返還するか、相応のお金を支払うかの選択をすることができます。

最後に

このように遺留分を侵害された場合には、遺留分減殺請求をして財産を取り戻すことができますが、色々面倒な事も多く、またしこりを残すことも考えられます。できればこのような事が起こらないように対策をしておくことが大事です。残された家族の幸せを願うのであれば、遺留分を考慮した遺言書の作成をしましょう。

この記事を書いたプロ

行政書士宮﨑法務事務所 [ホームページ]

行政書士 宮﨑哲

福島県郡山市緑ヶ丘東7丁目13番地の8 [地図]
TEL:024-942-2752

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
料金案内

▶ 車庫証明申請 <警察署管轄>  郡山・郡山北            8,500円  本宮・二本松・田村・須賀川   10,500円  福島・福島北・白河・猪苗...

業務の流れ

(1)お問合せまずは、電話またはメール(お問い合わせフォーム)でお問い合わせください。電話がつながらない場合や営業時間外、休業日の場合には、メールをご利用...

 
このプロの紹介記事
宮﨑哲 みやざきさとし

日々の生活に生じる問題を法律的にサポート(1/3)

 たとえば車を購入するとき、車庫証明が必要だということは誰でもご存知だと思います。販売会社が手続きを行ってくれることも多く、詳しくは知らなくても問題ないと思っている人も多いかもしれません。ところが、引越しをするときに車の変更申請が必要だとい...

宮﨑哲プロに相談してみよう!

福島放送 マイベストプロ

さまざまな悩みをサポートする、頼りになる町の法律家

会社名 : 行政書士宮﨑法務事務所
住所 : 福島県郡山市緑ヶ丘東7丁目13番地の8 [地図]
TEL : 024-942-2752

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

024-942-2752

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

宮﨑哲(みやざきさとし)

行政書士宮﨑法務事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
建設業許可のキャンペーンを実施中です

建設業許可の申請をお考えの方、建設業許可の更新時期が近づいてきた方、その他建設業許可について何らかの申請を...

[ お知らせ ]

誰も相続人がいないときの手続きと財産の行方

今回のテーマは「相続人がいない場合の手続きと財産」についてです。相続は、被相続人が死亡したときから開始され...

[ 相続・遺言 ]

特定の者(推定相続人)に相続させない方法

今回のテーマは、「特定の者に相続させない方法」です。特定の者=推定相続人になりますが、この「推定相続人」と...

[ 相続・遺言 ]

養子縁組が相続に与える影響は?

今回のテーマは「養子と相続」についてです。「養子縁組」とは、実際は親子関係にない者たちを、法律上の親子とし...

[ 相続・遺言 ]

2人が同時に死亡した場合の相続はどうなる?

 同時死亡の推定 今回のテーマは「同じ事故で2人が死亡した場合の相続」についてです。相続は、死亡したとき...

[ 相続・遺言 ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ